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我が家の経緯

子供達がそれぞれ巣立ち、夫婦2人の生活もスタートしています。
主人は時々リビングに飾ってある子供達の写真を立ち止まって見つめています。
嬉しいけどちょっと淋しい気持ち、私も同じです。

先日、息子が一時帰宅しました。
仕事が休みなので地元のお友達と出かける約束をしたそうです。
夜中に帰宅しましたが、翌朝は5時前に起きて会社に向かいました。

夜中まで遊んでも会社には通常通りに出勤する。
社会に出るということはそうゆうものだ、と理解できていることがありがたいです。

学校という場でたくさん練習させていただきました。

穏やかな5月を過ごさせていただいています。


再登校の日

中学2年の新学期から登校したり休んだりを繰り返し、GW明けには動かなくなりFHEに支援をお願いして、藤本先生とお会いできたのが5月末でした。

それからプランを立てていただき、息子の様子を先生に毎日ご報告しました。
そしてダイレクトアプローチの日が決まりました。

事前に綿密に打ち合わせをします。
自分を見つめさせてあげ、前に進む力を引き出していただきました。

ダイレクトアプローチ➕訪問カウンセラーの先生の支えによる外側からの支援。
家族構造を整え家庭教育を実践していく内側からの支援。

この両側からの支援により本人が変わっていきます。

息子は「学校に行きたい」と言い、復学日を決めました。
夏休み前、期末試験が終わった頃と言うことで、7月の初めに再登校することになりました。


再登校の日、息子は緊張していましたが、先生方にサポートしていただき無事に再スタートすることが出来ました。 


親である私はというと、緊張しすぎていろいろ空回りしてしまいました。

今振り返ると、前日まではパーフェクトだったと思います。
でも当日は段取り通りに行かなかったのです。
考えすぎていました。   

段取り通りに行かなくても、先生方のサポートでことなきを得ました。

この最初の失敗で学んだことは大きかったなとも思います。


山場が何度もありました

我が家はその後も何度も山場がありました。
そのたびに、先生方に助けていただきました。

高校に入学すると思春期鬱状態になり休む日が多くなりました。
1ケ月近く連続して休んでしまった時期もありました。

それでも継続してご指導いただき無事に卒業することができ、何とか大学受験にもこぎつき合格をいただいた大学に入学しました。

でも大学では、無気力状態に陥りました。 
やはりGW明けから動けなくなり、2ケ月半の間引きこもっていました。

家庭教育推進協会からメンタルフレンドの先生を派遣していただき、アルバイトに向けて動けるよう働きかけていただき行くことができ、
このアルバイトを機に外に出ることが出来るようになりました。
大学にも登校するようになりサークル活動には参加出来ていたようでしたが、勉強には無気力で単位が取れませんでした。
スチューデントアパシー症候群、ということでした。

主人も赴任先から帰任し、そこからは支援中にご指導いただいてきた通り家族会議の形式で息子との話し合いをタイミングに応じて重ねました。
自分のことを真剣に考えるよう、また私たち家族が支えていることを伝えていきました。

6ケ月程かかりましたが、専門学校への進路を見いだし大学を中退し専門学校の試験を受け合格をいただきました。
後から息子に聞いたことですが
「自分のやりたいことを真剣に考えた」そうです。

専門学校でも気持ち落ちる場面がありました。
そのたびにご指導いただいいてきた通り、家族会議の形式で息子と話し気持ちを立て直していきました。

学校を通していくつか資格を取り、就活へ繋がり
内定→卒業→入社と進むことが出来ました。

息子の場合は、何度も後退しながら進みました。
七転び八起きと言いますが、まさにその通りです。
亀の歩みのようですが、それでも一歩ずつ確実に進み続けて今があると感じています。


コーチング力

息子の無気力状態からの回復をこれまで何度も経験してきました。

その中で大きく影響を与えてくれたことの一つは、やはりコーチングの力ではないかと考えています。

息子の中にある前向きな気持ちを引き出していただき、それを伸ばしていただきました。

毎朝早く起きてお弁当を作ってくれている母の気持ち。
離れていても何かあれば駆けつけてくれ家族を守ってくれている父親の存在。
弟を心配しているお姉ちゃんのこと。
共に勉強したり遊んだりしてくれる友達のありがたさ。
親身になってくださる学校の先生。

たくさんの方々に支えてもらっていることを先生は息子に語りかけてくださり、
息子の中にある周りの方々への感謝の気持ち、学校に行ってやりなおしたい思いを引き出してくださいました。

自分の中にある問題点を本人に気づかせて解決策を息子本人に見つけさせてあげる。

この『自ら』がないと思春期からの復学は難しいと感じています。

誰の為でもなく自分の為に、というところを本人が本当に理解することができるようになることが大変重要だと実感しています。

継続登校中は訪問カウンセラーの先生が支えてくださり、登校しているからこそぶちあたる壁を一緒に乗り越えていってくださいます。

勇気が持てなくて諦めてしまいそうになる息子でしたが、根気よく支えていただき、乗り越えるたびに少しずつ力がつきまた耐性もできてきました。

自分のことを自分で考え自発的に行動できるようにしてあげるのですが、
先生に気持ち引き出していただいた後は家庭内で家庭教育を実践していき、自発的な行動を継続させてあげることも大切なことだと思います。

その手法もご指導いただきました。
もちろん先生方のようには出来ませんがベースを作っていただきましたので、それを壊さないように持続させる家庭力はつけていただけたと思っています。

先生方からご指導いただいた家族の力で立て直し、学校の力もお借りして社会的自立を目指してきました。

息子の場合、手間もかかりましたし根気も必要でしたが、社会人になった今、自分でアパートを契約し、ライフラインゼロからスタートしています。

先日帰宅した際は「まだ電気が通ってない」と笑っていました。
たくましくなったなと感じます^^)

おかげさまで自分の砦ができました。

最後の砦は親である私達、どっしり構えて見守っていきたいと思いますp(^_^)q