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今、自分に出来ること

私達は支援の中で難しい専門知識をわかりやすい表現でご指導いただいてきました。

例えば、前回のブログでも触れたライフサイクル論でしたら「その年なりの成長を」と
両親連合でしたら「夫婦で方向性を合わせましょう」など、最初は誰でもわかる言葉でご指導いただきます。

専門用語でご指導を受けてもピンとこないですし、ピンとこないとすぐに行動に移すことは難しいでしょう。
わかりやすい言葉は毎日の対応の中で実践に繋がりやすいのです。

支援が進むと先生方の伝え方も私達が理解しやすいように説明してくださっていたのが、よくわかるようになりました。


難しくてわからないことがまだまだたくさんあるのですが、それでも毎日の生活の中でご指導していただいたことがフッと頭に浮かぶことがよくあります。


共同体感覚


共同体感覚はアドラーの教えですね。

アルフレッド・アドラーは言わずと知れた自己啓発の父です。

私達が受けた支援ではアドラー心理学も取り入れてくださっていて、
会話法で使う『勇気づけ』とか
人生の課題をクリアする考え方として『ライフタスク』などなど(まだまだたくさん)あります。

アドラーは、人類ははっきりといつかわからない古代から共同体を形成し共に生きることで幸福を得られると教えてくれています。

共同体は、大きくは国家、もっと大きくだと宇宙、小さくは家族、学校、会社、コミュニティなどのことで、人はそれぞれの共同体に所属し共同体と共に生き他者に貢献することによって幸福感を得られるということです。

『共同体感覚』はそうした共同体と共に生きていく感覚のことで、この『共同体感覚』を高めていくことで幸せも増していくという考え方です。


逆に共同体感覚が欠如した状態は、私的理論に基づいて生きている状態で、それは大変危険な状態だと思います。


共同体感覚の大切さを改めて思う出来事がありました。

プライバシーを守る権利についても考えました。

そして、自分が今、自分の立場として出来ることを考えました。


家族という共同体

1番身近で基礎となる共同体は家族です。
生まれたときから所属していて、共同体のスタートが家族です。

支援の中で先生方は息子に、この共同体感覚を実践の中から教えてくださいました。
共同体感覚はコミュニケーションを通じて実感することが出来ます。
藤本先生ご自身、訪問の先生方が直接息子に対応してくださり実感させてくださいました。

私達親も家庭教育を学び毎日の生活の中で積み重ねてきました。

息子は、中学で不登校になってから
中学→高校→大学と進み、大学で中退し専門学校に進みました。

大学で中退したあと就職する道も選べたと思いますが、また学校に戻ることを選択しました。


所属して生きていくこと、他者に貢献することで得られる喜びを息子なりに感じ、考えられたのではないかなと思い、
ネガティブな思考からポジティブに考えることが出来るようになれていると感じます。


私自身も。
今、大切な友が苦しんでいる時に私が出来ることを
それが例え小さなことでも、まずは出来ることから実践していけたらと思います。