専門学校へ入学しました。一昨年の春のことです。
大学を辞めてまた学校を選んだ息子です。リベンジしたい気持ちがあったのでしょうか。
専門学校でもちょっとしたことはありましたが、大きな成長を感じられた2年間でした。
息子には息子なりの成長がある、と心から思えた時期でもありました。
入学🏫
入学式の朝、息子が主人のスーツを着て準備していると
父「鞄も要るな!お父さんの使うか?」
息子「あっ、貸してもらえると助かる!」
と、話し合いながら準備をし一緒に出掛けて行きました。
主人が入学式の写真を数枚撮って私に送ってくれました。
笑顔の息子。
息子も主人に、写真を携帯に送って欲しいと頼んだそうです。
夕飯は入学式のことをあれこれと話し、やはり主人が一緒に行ってくれて良かったと思いました。
早速翌日からガイダンス、健康診断と続きました。
健康診断が苦手で以前は休んでいましたが、ダイエットに成功した後でしたので受ける気満々の様子✨
健康診断後に、お友達の家でご飯を作って食べると言って前日からあれこれ準備していました。
毎朝6時に起きて7時に家を出ていました。
毎月の研修、実習、テスト前の勉強、レポート、どれもよく取り組んでいました。
学校のこと友達のこと、アルバイトのこともどんどん話してくれました。
夏休みは海外研修とインターン研修。
現地の写真をLINEで送ってくれました。
夏休み明けも順調で、家族会議をすることもなく平穏な日々。
「継続登校」と言える毎日を過ごさせていただきました。
この調子で1年生をすんなり終了するかと思いましたら、年度末にちょっと波が来ました。
久しぶりに家族会議
3学期に入ると徐々に学校に行っている様子が感じられなくなりました。
食事を自室に持ち込んでゲームばかりしている様子。
連続の休みは2週間をメドにすると支援中に教えていただいてきました。
休みが2週間続いてしまいそうでしたので、主人とタイミングを見計らって話し合いの場を設けようと相談していましたら、
そこに、ちょうど担任の先生から主人の携帯にお電話をいただきました。
息子が最近休みがちで、このままだと進級が危ないという警告のお電話でした。
すぐに主人から連絡をもらい、その日の夜、話し合いをすることにしました。
1年ぶりでした。
打ち合わせしてあった内容を主人にメールをし再確認してもらいました。
今、大切なことは進級すること。
混乱させないように、進級以外のことは話さない。
息子が理解できるのは、1つかせいぜい2つです。それ以上話すと、息子に入っていかずかえって逆効果になる場合がある。
本人の問題からそれないように淡々と、どうしたのか、どうしたいのかを確認する。
鬱が出てくるといけないので、やや寄り添いぎみで、応援していることを伝え、自己肯定感を崩さないように気をつける。
対応は、いかに冷静になれるかが大きなポイントです。
お互いに言い聞かせないとつい感情的になってしまいますので、息子の為を思うのならば落ち着いて取り組むことを毎回話します。
本当は主人と仕事帰りに外で待ち合わせをし一緒に帰宅と考えていましたが、その日の関東は雪で交通が乱れ何時に帰れるかわからないとのことでしたので、私はそっと自宅に帰り静かに主人の部屋で待機していました。
息子は自分の部屋にいましたが、出て来ませんでした。
リビングに灯がつかない、いつもと違う雰囲気を感じたのだと思います。
23時を過ぎたところに主人が帰宅し、家族会議形式で話し合いました。
息子を呼ぶと、気配を感じていたようですぐに部屋から出てきました。
父「こっちへ来て座りなさい」
息子、座ります。
父「今日、学校の〇〇先生から電話をいただいたよ。電車の中にいたから降りてこちらからかけなおしたんだけどね」
息子、頷きます。
父「まず1つは、3月にある海外実習に申し込みをしてるだろう?参加にあたって書類を出すことになっていたが、それが未提出だということだ。説明会にも来なかったと言われてたぞ」
息子「はい」
父「それから2つ目。今年に入ってから出席が少ないということだ。12月下旬も休みが多かったと心配してくださっていたぞ。来週からテストだから、このままでは進級が危ないということだ。〇〇(息子)の携帯に何度も電話しても出ないからお父さんに電話をくださったそうなんだよ」
息子、頷く。
父「どうしたんだ?」
息子「なんか、やる気が出なくて。どうしてかはわからないんだけど」
父「何か問題あるのか?」
息子「いえ」
父「何かあるなら相談にのるぞ」
息子「いや、本当に何もないの。わからないけどこうなっちゃう」
父「先週、1週間行ってないのはわかっていたから心配してたんだよ。どうしたのか〇〇(息子)に聞いてみようと思っていたら、ちょうど先生から電話いただいたんだよ」
息子「はい」
父「2月から実質、春休みに入るんだってな。あと2週間じゃないか。今まで頑張って来て単位も落としてないんだろう?」
息子「はい」
父「もったいないじゃないか」
息子、頷く。
父「卒業する気はあるのか?」
息子「あります」
父「だったらなおさらもったいないじゃないか」
息子「はい」
父「資格だって取れているだろう?」
息子「はい」
父「生きていればいろいろある。学校でもいろいろあるんだろうけど」
息子「いや、本当に何もないの」
父「そうか、まぁ、そうゆうこともあるな、なぁ」と私を見たので
母「そうだよ、心配してたんだよ」
息子、笑って「うん」
父「あと少しで1年生も終わりだ。明日から行けるな?」
息子「はい!」
父「定期はあるのか?」
息子「ないです」
父「じゃあ、明日更新しなさい。他に何か問題あるか?」
息子「しいて言えばお金がないです」
父「定期代か」
息子「はい」
父「今は学業が本業だ。そこは助けてやる。お母さんから貰いなさい」
「お母さん、ちょっと助けてやって」
母「はい」
父「困ったことがあったら今度から言うんだぞ」
息子、頷いて「ありがとう」
父「じゃあ、メシにしよう!はら減ったな(笑)」
息子「うん(笑)」
それから3人で用意しておいた夕飯を食べました。
息子は翌日からまた登校して行きました。
無事に進級✨
翌日、学校から帰ると手紙を持って来ました。
海外実習キャンセルのお手紙でした。
実習説明会に無断欠席をし、その上なんど電話をしても応じなかった為キャンセルになる、ということが書かれていました。
息子は、入学当初からこの実習を「滅多にないチャンスだから絶対に行きたい」とそれはもう楽しみにしていたのです。
息子「実習、行かなくなった」と手紙を出しました。
母「どうしたの?」
息子「こうゆうことだから」
母「それでいいの?」
息子「いいんだよ」
母「〇〇(息子)がいいならいいんだけど」
息子「この手紙をくれて、それでも行きたいなら個別説明会をしてくれると先生が言ったんだけど、そこまでして行かなくてもいいと思った」
母「そう」
その晩、帰宅した主人にも手紙を読んでもらいました。
「先生、電話ではこんなことは何も言ってなかった。あんなに楽しみにしていたのに」
「本人に聞いてみる」
と、直接息子に確認していましたが同じこたえでした。
そしてこの年度末の休みは、どうも、この実習が原因だったのかもしれないと思いました。
なぜだかわかりませんが、楽しみにしていた実習がそうでないことに変わっていったのではないかなと。
主人と、そう話し合い納得しました。
「行かせてやりたかったな」と残念そうに言っていました。
私も同じ気持ちです。
本人の口から「どうしてこうなるのかわからない」という言葉を聞き、胸がしめつけられました。
でもここから切り替えて、前へ進ませてあげないといけません。
息子自身もどうしていいのかわからない、ともやもやしていることはわかりました。
主人と私の息子です。
息子が穴に落ちて這い上がれないかもしれない時、這い上がるために出来ることがまだあるのならば助けてあげたいと思います。
今後の作戦を話し合い、
翌日、専門学校の先生に主人から電話をし、実習キャンセルのお詫びと進級に必要な事柄の確認をしてもらうことにしました。
進級条件は、
試験を全て受けきること。
出ていない課題があるので、その課題を提出すること。
春休みに登校日が1日あるので、その日に登校し進級確認をすること、でした。
ここからまた我が家流の対応です。
この方法も支援中に教えていただきました。
息子を呼んで主人がスケジュールを聞きます。
息子が言ったスケジュールを私がリビングに貼ってあるカレンダーに赤丸をして書き込みます。
息子が言ったスケジュールと、主人が学校から教えていただいたスケジュールが合っているか確認します。
(漏れがあるようなら気づかせてあげます)
赤丸は外してはいけない日なので、前日の夜、主人から一言声をかけてもらいます。
父「明日はいつも通りか?」
息子「うん、いつも通り」
父「わかった」
翌朝、息子はいつも通りに出て行きました。
帰宅すると
息子「課題出したよ!今日、いつも通りかと思ったら1時間遅いスタートだったよ(笑)」と報告がありました。
🌼後日、FHE親の会で藤本先生に息子のことをご報告させていただきました🌼
息子は、イメージとのギャップに弱く、もやもやっとした時に休む傾向がある。
この実習があやしかったという見方で良い、とのことでした。
学校の先生に「実習が思っていたものと違うのでやめておきます」と断れば済むことなのに、言えずに休む。
真面目さからそうなるそうです。
そう伺い納得です。主人にも伝えると納得していました。
2年生に進級した息子は元気に就活に入ります。
*支援を受けると
支援を受けると、そのご家庭そのお子さんに合う対応方法を教えていただきます。
例えば、今回書かせていただいた「外したらアウトの日をカレンダーに赤丸する方法」は、息子には通じますが、他のお子さんに通じるかはわかりません。
「はい、はい」と返事して終わる場合、「何それ?」となる場合、反応は様々だと思います。
我が家のケースを書かせていただいていますが、支援の1例としてこんな家庭もあるということをお伝えできればと思っています。
対応は、自分の子ならどうこたえるか、どう反応するかを考え予測して組み立てていきます。
ご自身のご家庭の対応が他のご家庭の対応に傾かないように、支援中の親御さんは、ご自身のご家庭の対応を必ず先生に確認してくださいね。