· 

感謝される親に

先日、私の住む地域で夜中に緊急地震警報が鳴りました。

息子がすぐに私の部屋に来て電気をつけました。

地震がおさまると「大丈夫だったね、電気消しとくね」と言って戻って行きました。

 

心配してくれたようです。

心があたたかくなりました。

 

 

支援中に

『感謝される親になりなさい』と教えていただきました。

 

以来、ずっとこれが私の課題であり続けています。

 

「感謝される親に」って改めて考えると、広くそれでいて深く、その真意がはっきりとはわかりませんでした。

 

ですが、家庭教育を勉強しながら、娘を育て、難しい息子を育てていく中で少しずつ見えてきました。

 

子供達それぞれから伝わる感謝の気持ち

 

娘は、父の日、母の日、誕生日とプレゼントをくれます。

出張に行くとその地の名産を私達だけでなく、おじいちゃん、おばあちゃんにも送ってくれます。

駅や空港でのわずかな待ち時間を使って送ってくれたのかな?などと、送り状の娘の筆跡を見ながら想像します。

娘のできる範囲で表現してくれています。

 

息子は、そういったことはいっさいありません。

でも、息子からも感謝の気持ちは伝わってくるのです。

 

息子が不登校になり復学後の中学2年から高校生の頃は、思うようにいかないイライラを家庭の中で現していました。

 

直接暴力を振るったことはありませんでしたが、それでも気に入らないことがあると、私に生卵をなげつけたり、ペットボトルの蓋をあけて投げてきたり。

部屋をめちゃくちゃにしたり、壁に穴、ドアを割ったり、パソコンに彫刻刀を刺したり、携帯や電子辞書を割ったりと、息子の中での

フラストレーションを不適応的行動として現していました。

 

フラストレーションの不適応的行動については、以前も記事にさせていただきました。

 ↓

フラストレーショントレランス

 

 

家庭教育の毎日の積み重ねの中で、そうした不適応的行動は徐々に減りました。

転んだり、立ち止まったりしてきた息子ですが、

それでも私達親の言葉を素直に受け入れることが出来てきましたし、今でも変わらずそう感じています。

 

息子にだって、反発が出たりする場合もあり得たと思います。

今では主人より息子の方が体も大きく力もあります。

 

でも、今もこうして平穏な毎日を過ごせているのは息子が私達親に感謝してくれているからではないかなと思えています。

 

 

感謝の気持ちを培う

 

感謝の気持ちは強制するものではなく自然と湧き上がるものです。

では、この気持ちって生まれながらに備わっているものなのでしょうか?

 

もっている気質というものもあるのだと思いますが、

子供達を育てる中で、感謝の気持ちも

経験と、そして練習とで培われるものだということを実感しました。

 

1人部屋に引きこもっている生活の中で、息子に感謝の気持ちを育ませてあげることがはたして出来たでしょうか?

 

支援の先生にご指導いただき、メンタルフレンドの先生方に支えていただき。

学校へ行き、先生やお友達に助けていただき、また自分も助けてあげたり。

アルバイト先で仕事を教えてくださるかっこいい先輩に憧れたり、他大学にお友達ができたり。

就職した会社で先輩に理解していただきお世話になったり。

 

そういった交流の中で「ありがとう」と実感できる多くを経験させていただき培われてきたのだと感じます。

 

そして、その基礎になるのが家庭です。

両親が互いを尊重し感謝しあえる関係を子供達は毎日みています。

 

まずは自身から、当たり前だと思わないことを心がけていきました。

誰でも「やってもらって当たり前」だと思うと感謝の気持ちはわかないのだと思います。

そしてこれは、練習することで培うことが出来るようになりました。

ロールプレーイングと同じで、最初はとってつけたようにぎこちないかも知れません。

でも、意識して練習を重ねるうちに自分のものになっていくと思います。

 

子供達に感謝の気持ちを培わせてあげられれば大丈夫!なのだと確信しています。

 

私も毎日の生活の中で意識していくことをこれからも心がけていきたいと思います。

 

我が家は、不登校自立支援センター、ファーストホームエディション(FHE)に支援をお願いして、復学させていただき家庭内対応を教えていただきました。

 

ご縁があり迷うことなくFHEにたどり着きましたので、私自身、他の道のことには疎く理解できていません。

ただ、支援をお願いしてどのように受け、どのように家庭内にいかしていけば良いかは理解できました。

対応は、そのご家庭そのお子さんによって違います。

お子さんが同じことをしても、各ご家庭によって先生のご指導が違うことも親の会の交流で知りました。

支援中のご家庭は、先生のご指導を守ってくださいね。

 

様々な選択肢があるなかで、

これからの道を探しておられる方に、

また、専門家の的確なご指導をとお考えになられてる方に、

方向を見定める材料の1つになれば幸いです。

 

 

新型ウイルスが猛威をふるっています。

我が家も嘗てSARSを現地で経験しました。

 

これから、たくさんの日本人のご家族が帰国してこられるのではないかと思います。

日本の学校に通うお子さんもいらっしゃるかと思います。

 

大変な時こそ冷静に。

 

あたたかい気持ちを忘れずにお互いがお互いを尊重しながら乗り越えていくことができますように。

早く終息しますようにお祈り申し上げます。