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社会への架け橋

年度末を迎え、皆様お忙しい時期をお過ごしかと思います。

 

今年に入ってから私の職場ではコロナの影響で欠員が増えています。

保育園が休園になったり、小学校が学級閉鎖になったりで、小さなお子さんがいるご家庭は本当にご苦労されていらっしゃると思います。

お互いに協力し合い、私も出来る限りの応援をさせていただいていますが、まだまだ役に立てることをありがたく感じています。

さて、我が家は不登校自立支援機関FHEを卒業してからは、家庭教育をベースに支援中にご指導いただいた息子への対応と、

私自身も自分で勉強して息子への対応を考えて実践してきました。

 

前回の記事を書かせていただくにあたり、コロナ禍でアルバイト先が営業停止となり働く先を失った息子が、

新しいアルバイトを探して決まってから起動にのるまでのことをまとめた過去の記事を読み返してみました。

 

改めて読んでみますと途中で終わっていまして、

この続きを記事にしていなかったことに気が付きましたので、少し付け加えてみたいと思います。

 

この記事の続きです。

   ⇩

 

息子のプログラム学習

 アルバイトが決まり

「明日から行きます」と息子から報告がありました。

 

翌日の朝、起きてきて

「交通費だけ貸して欲しいです」と言ってきました。

 

いくら必要なのか聞くと、本当に交通費の金額だけを言ってきましたので

 

「これ持って行きなさい。喉も渇くだろうしお腹空いたら何か食べなさい」

 

そう言って、交通費にコーヒーや軽食が取れるぐらいの金額をプラスして渡しました。

 

息子は「ありがとう!」と言って出かけて行きました。

 

 

アルバイトが決まってからの親の対応についても

朝、声をかけてコミュニケーションを取ることと、

活動に必要な費用を渡そうと、あらかじめ主人と話し合い決めていました。

★朝、声をかける

 

大学に入った時に藤本先生から

「朝、声かけてください。〇〇(息子)が部屋にいたら、お母さんが出かける時に行ってくるねと言ってください」とご指導いただきました。

アイメッセージでお母さんは出かけるよ、と伝えるんですね。

 

そのことをまた実践しました。

 

朝、息子が起きて来たら「おはよう」と言う。

 

そうすると息子も「おはよう」とこたえます。

 

 

起きてない場合は私が出勤で家を出る時に、息子の部屋の前で

「行ってくるねー」と声をかけました。

 

そうすると息子は部屋から

「行ってらっしゃい」とこたえる日もありますし、

「うん!」と言う日もあれば、

慌てて起きて来て出かける準備をする日もありました。

 

とにかく1日のスタートの声かけをしました。 

これは今も続けています。

 

 

★活動費を渡す

 

行動するためには、交通費、食費、その他にも、床屋代や履歴書に貼る写真など、活動する費用がかかります。

 

それをどんなふうに渡したらいいかを考えました。

 

 

以前、アルバイトの面接に

「交通費がないから行かなかった」と言ったことがありました。

 

その時に、その失敗から

「今後は、交通費がないから行かないということがないよう必要なことはちゃんと言いなさい」と伝えることが出来ました。

 

それからは費用が必要な時はきちんとお願いしてきてくれるようになりました。

 

でも、出かける頻度が増えたら

息子も毎回毎回お願いするのは気が引けるのではないかと思いました。

非合理的でもありますし。

 

だからといって、お小遣いとして渡すのは大人である息子の自尊心を考えてもちょっと避けたいかなと思いました。

息子はそういったことを気にするところがあります。

 

そこで、出かける日の朝に交通費として渡すことにし、

これをお給料が出るであろう1ヶ月間は続けていくことにしました。

 

朝、息子と会えたら声をかけて渡しました。

 

息子と会えない日は、リビングのテーブルに置いておきました。

 

そうすると「交通費、ありがとうございます」とLINEがきました。

 

息子はアルバイトがある日をカレンダーに書いてくれるようになりましたので、アルバイトがある日は渡すようにしました。

 

 

1ヶ月が経過して、

「さて、息子から何かアクションがあるかな」と考えていましたら、

息子が私のところにやって来ました。

 

 

「お給料と交通費が出たから返すね。今までありがとうございました!もう大丈夫」

そう言って、今まで渡した額に少し付け加えた金額を渡してきました。

 

「そう、じゃあ有難く受け取るね(^-^)」と言うと

息子もニッコリ笑ってました。

 

 

これ、嬉しかったですね✨

 

 

そして更にその 1ヶ月後、息子が私に「はい、これ」と同じ金額を渡しに来ました。

 

「え?どうしたの?」と聞くと

 

「食費とか光熱費とか、その他いろいろ」

 

「いいの?」と言うと

 

「うん」と笑ってました。

 

「ありがとう」と受け取りました。

 

 

そこまで想定していませんでしたので、驚くと同時に、息子の成長がとても嬉しく胸がいっぱいになりました。

 

それからは、毎月生活費として入れてくれています。

 

アルバイトは、

ダブルワークやトリプルワークもしていましたが、今は一ヶ所に落ち着いています。

 

「どうして、アルバイトをそんなに掛け持ちするのかな?」と、その目的を考えていました。

 

たくさんやった方が良いと思っているのか、シフトが少ないから穴埋めしようとしてるのか、、、

その時はわかりませんでした。

 

 

今の息子を見ていると

自分に合う場所を探していたのかなぁ、という気がします。

いろいろ経験してみて落ち着ける場所を見つけられたんじゃないかな。

 

そう考えると納得できました。

 

今は、

家事もよく手伝ってくれて、お互いに助け合いながら暮らしていると感じられ、

主人と私が話しをしていると息子も自然と会話に参加してきてくれます。

仲間だと思ってくれていると感じます。

 

みんなそれぞれ健康で働ける場所もあります。

 

 

当たり前のことなのかもしれませんが、我が家にとってはかけがえのない平穏な毎日を

これからも大切にしていきたいと思います。

 

親の役割は、子が家庭から社会へ進むための架け橋のようなものだと感じています。

 

その為には親も学び、

今出来ることを一つ一つ積み重ねて、子どもが家庭から社会へと進んで行けるよう、

見守り、また応援していきたいと思います。

 

一緒に頑張って行きましょう🌸

 

支援中のご家庭は必ず担当の先生に対応をご確認くださいますようお願いいたします<m(__)m>